2018/02/03
2016/05/01
【和訳】明大レペタ教授が警告する『自民党憲法改正案の最も危険な10の項目』(総合リンク集) #自民党改憲案を総点検
明治大学法学部のローレンス・レペタ特任教授は2013年に『アジア太平洋ジャーナル』にある論文を寄せた。それは、自民党の憲法改正草案の
「最も危険な10の項目」を詳述したものだった。一項目について一投稿としてその和訳を日英併記でお届けする。
Japan’s Democracy at Risk – The LDP’s Ten Most Dangerous Proposals for Constitutional Change 危機に瀕する日本の民主主義 自民党憲法改正案、最も危険な10の項目
Lawrence RepetaThe Asia-Pacific Journal: Japan Focus, Vol. 11, Issue 28, No. 3, July 15, 2013.
『アジア太平洋ジャーナル: Japan Focus』Vol.11, Issue 28, No.3, 2013年7月15日掲載
Togetterまとめ版
- Rejecting the universality of human rights(普遍的人権の拒絶)- 前文
- Elevating maintenance of “public order” over all individual rights(公序の維持が個人の権利に優越)- 12条
- Eliminating free speech protection for activities “with the purpose of damaging the public interest or public order, or associating with others for such purposes”( 「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることを認めない」ことによる言論の自由の封殺) - 21条
- Deleting the comprehensive guarantee of all constitutional rights( 包括的な憲法上の権利保障の一斉削除) - 97条
- Attack on the “individual” as the focus of human rights(人権の主体を「個人」から「人」へと移すことによる権利の侵害)- 13条
- New Duties for the People(国民の新たな義務の制定)- 新3条
- Hindering freedom of the press and critics of government by prohibiting the “wrongful acquisition, possession and use of information relating to a person” ( 「何人も、個人に関する情報を不当に取得し、保有し、又は利用してはならない」とすることによる報道の自由及び政府批判の封殺) - 新19条2項
- Granting the prime minister new power to declare “states of emergency” when the government can suspend ordinary constitutional processes( 政府による通常の憲法プロセスの停止を可能にする「緊急事態」の宣言を行う新たな権限を総理に付与) - 新98条
- Changes to Article Nine(憲法九条の修正) - 新9条
- Lowering the Bar for Constitutional Amendments(憲法改正発議要件の緩和) - 新100条
- Final Comments(おわりに)
2015/11/20
【和訳】「表現の自由」に関する国連特別報告者がブログで綴った日本への公式訪問「中止」の経緯
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| 20日付東京新聞朝刊より |
※Freedexとは: 国連特別報告者であるケイ氏が個人として所属大学であるカリフォルニア大学アーバイン校(UCI)法学部の『国際司法クリニック』とのコラボレーションで運営する「表現の自由」(Freedom of expression)問題に関する活動サイト。サイトの免責事項には「当サイトは国連人権高等弁務官事務所により管理運営されておらず、その内容は国連の公式な立場を表すものではありません」と記載されている。
Cancellation of Official Visit to Japan
日本公式訪問の中止
10月に国連総会第三委員会でプレゼンを行った際、私は委員会に対し、日本政府から12月1日から8日にかけての公式訪問に対する招待を受け取ったことを報告していた。この訪問は、2013年制定の「特定秘密保護法」の実施(国連自由権規約委員会が昨年懸念を表明)、インターネット上の権利、報道の自由、知る権利など、日本における表現の自由に関する一定側面の評価を行う重要な機会となりえた。
During my presentation before the Third Committee of the General Assembly in October, I was able to announce that the Government of Japan had issued me an invitation to conduct an official visit from 1 to 8 December. A visit would be an important moment to evaluate certain aspects of freedom of expression in the country, such as the implementation of the 2013 Act on Specially Designated Secrets (about which the Human Rights Committee expressed concern last year), online rights, media freedom, and access to information. I have previously met with Japanese officials and members of civil society to learn more about these issues and looked forward to a productive visit.
10月に国連総会第三委員会でプレゼンを行った際、私は委員会に対し、日本政府から12月1日から8日にかけての公式訪問に対する招待を受け取ったことを報告していた。この訪問は、2013年制定の「特定秘密保護法」の実施(国連自由権規約委員会が昨年懸念を表明)、インターネット上の権利、報道の自由、知る権利など、日本における表現の自由に関する一定側面の評価を行う重要な機会となりえた。
We had been deep in the work of setting up meetings and preparing for the visit. Unfortunately, last Friday, the Permanent Mission of Japan in Geneva indicated that my visit would not take place as the Government would not be able to arrange meetings with relevant officials. The Government suggested postponing the visit until the fall of 2016.
これらの問題について過去に日本政府や市民社会の関係者の方々と協議してきこともあり、私は今回も建設的な訪問になるであろうと期待し、会合の設定や訪問準備にも深くコミットしてきた。しかし残念なことに先週金曜日、駐ジュネーヴ日本政府代表部は、関係する政府関係者との会合を調整できないため、訪問は実施できないとして、2016年秋まで訪問を延期することを提案してきた。
I asked the Japanese authorities to reconsider their decision, but the Mission confirmed to me yesterday that the visit will not go forward and is now canceled. Of course, I hope that the visit will be rescheduled. In the meantime, we will continue to engage with the Government – as we do with all governments – through regular communications, meetings in Geneva and New York, and other opportunities as they arise.
私は日本政府当局に対し、決定を再考するように要請した。しかし昨日16日、駐ジュネーヴ日本政府代表部は、公式訪問は実施されず、中止となったことを正式に私に伝えた。無論、私としては新たに訪問日程がスケジュールされることを希望するが、同時に、他の政府と同様、日本政府には、日常的なやりとりやジュネーヴ、ニューヨークでの会合やその他の機会を通じて引き続き働きかけていく。
2015/11/17 David Kaye
2015/10/11
【和訳】「これがハスミトシコへの私の答だ」と英国人アニメーターがカウンター #そうだ支援しよう
難民危機 - 子ども達を守れ
Refugee crisis – save the children
今日、私の頭は、ある「人種差別的」だと言われる日本の漫画イラスト画像のことで一杯だった。最初は、ジョー・サッコ(Joe Sacco)のような"天才的な"アーティストが描くような差別的な描写なのだろうと思っていたが、その漫画イラスト画像は、明らかに元の写真では笑みを浮かべていない少女がベースになっていた。だがイラストの方では、ニヤつくような描写があった。これは何か独特なスタイルなのかと思っていた。
そのイラスト画像は、この記事の一番最後に載せてある。
そのイラスト画像は、この記事の一番最後に載せてある。
後になって、イラストの日本語のテキストを翻訳した記事を読んで、嫌悪感で一杯になった。あまりに一杯で、自分のメッセージとともにイラストを自分で描き直さずにはいられなかった。
その結果がこれである。
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| ウィルソン氏のオリジナル・コラ画像(英語版) |
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| ちまこ氏による和訳貼り付けコラ画像 |
このとても小さな女の子は、テントの街にいる。彼女がそこにいるのは、彼女の家族が、彼女を戦場から離そうとしたから。彼女自身がそう選んだからではない。彼女には、同情や憐れみ、そしてリスペクトが寄せられるべきであって、ハスミ氏が行ったような無粋な嘲笑の的とされるいわれはない。
グラスゴー(スコットランド)では、スコットランド議会のハムザ・ユサフ(Humza Yousaf)議員がよく、難民を歓迎すべきだと主張している。
私には、これは私たちの道義的な責務であり、文明国としての責任だと思える。それ以上に、EUでの国民投票が、前回の選挙の時のように、移民問題に落とし込まれないようにしなければならない。
難民危機は今後、何年ものあいだ続くだろう。これは、私たちが欧州の中にいるか外にいるかの問題ではなく、またブリュッセルで大規模な改革を実施する機会を失うからだとか、EUというプロジェクトを棄てて欧州各国で同盟を作ろう、とかいう話でもない。
私たち [欧州市民]は、(1)差別主義者や偽善者に議論を支配させてはならず、(2)戦争の被害者に対する適切な対応を主導し、(3)救いを求める人びとに対して常にオープンでなければならない、ということなのである。
オリジナルの宣伝(advert)では、こんなことが日本語で書かれていたらしい。
アーティストのハスミトシコは、Change.orgのキャンペーンを受けて、画像を削除した。だが、本当の侮辱は、イラストよりもその文の内容にある。文の内容を把握すると、イラストの存在意義は全く異なるものになる。女の子の表情がはっきりしすぎているし、にやつきすぎている。きわめて失礼な描写なのである。
「それでも私は、何があっても謝りません」
と、ハスミ氏は言う。
「日本とは違って、海外では自分の過ちを認めたら必ず法廷闘争で負けるからです。」
ハスミ氏はさらにこう主張する。
「このイラストは、全ての難民を否定するものではなく、本当に救われるべき難民に紛れてやってくる、より安全でより快適な生活を外国の地に求める偽装難民を揶揄したものです」と。
一方で撮影した写真家は、「シリアの人びとの窮状を貶める恥ずべき誤った表現だ」とし、「無垢な少女の子どもの肖像が、このような邪な偏見を表現するのに用いられたことに衝撃を受け、深い哀しみをおぼえる」と述べている。
日本はシリア難民は受け入れないが、シリアやイランの難民支援のため8.1億ドルを拠出することを約束した。昨年難民申請をした5000名のうち、認定されたのは11名だったという。
これはただの[支援の]始まりであって、私の日本の友人たちの多くは、この危機を打開するためにもっと為されるべきことがある筈だと感じていると思う。勿論、日本がもっとも影響を受けている国々を支援しようと考えることは間違ってはいない。
しかしハスミトシコには、疑問符のつく行動が見られる。とくに二次大戦中、日本に訪れた朝鮮人女性について、相当ネガティブなことを書いてきた。
救いは、日本でこのことに対する怒りが爆発したことだった!
Translated by: Office BALÉS
2015/09/21
転載:ミドルズ時代『別冊宝島』の緊急出版本『集団的自衛権が発動される時』に掲載された記事
『戦争法案に反対するミドルズ』(MIDDLEs)のスタッフだった頃、立ち上げて1か月ほど経った時に突然、『別冊宝島』のライターから取材の申し込みがあった。ムック本が緊急出版されるという話で、そのためにSEALDsと一緒にMIDDLEsも扱いたいのだという。ところが、書籍の主旨を聞いて驚く。なんと保守・リベラル、賛成派・反対派の論客を集めて「集団的自衛権」について論じる内容だという。それなら私も論客の一人に加えてほしかったが(笑)、残念ながらSEALDsに続いて活動を始めたMIDDLEsとしての取材だというので、快く応じた。1か月後、こんな立派な本↓ができあがっていた。
しかも目次を見てさらにたまげた。そうそうたる論客(青山繁晴を除いて)で、安保法制の2法案全文も巻末付録として記載されている。資料としても一級の出来。ご覧の通りの重厚な内容だ。↓
しかも目次を見てさらにたまげた。そうそうたる論客(青山繁晴を除いて)で、安保法制の2法案全文も巻末付録として記載されている。資料としても一級の出来。ご覧の通りの重厚な内容だ。↓
そんな内容の中に、SEALDsの運動を扱った全体6ページのセクションがある。ひじょうに読み応えがあるので、SEALDsに関心のある方には是非読んでもらいたい。
以下、上記のハイライト部分を含めた全体の一部を、著者の許可をいただいて全文転記する。私にとっては、MIDDLEsの一員として突っ走った約2か月の一つの痕跡として残った。以下、青文字部分が私の発言と取材部分。それにしても、きれいな言葉にまとめてくれるものである。流石はプロ。
学生たちの生の声が一般の人たちの心を動かした
SEALDsとはStudents Emergency Action for Liberal Democracy-sの略で、「自由と民主主義のための学生緊急行動」である。彼らのいちばん大きな特徴は、代表者がいないことであろう。SEALDsの顔として明治学院大学の奥田愛基さんが知られるが、彼は代表者ではないのである。
FacebookやTwitterなどのSNSを通して、自らの考え方を発信し、共感する人たちがフォローしたり、DMを送ったりすることで繋がっていった。情報共有はグループLINE。200人前後がいまSEALDsとして活動しているというが、メンバーの名簿などは存在しない。
そんな彼らのデモでは、「守る」という言葉が多く語られている。冒頭のコールの他にも、“子どもを守れ”“未来を守れ”というのものもあるのだ。
デモは破壊活動、というのがある種のイメージであった。それが、守るために集まり、声を上げている。15年安保闘争を主導する学生たちは、いまの平和を守りたい、という思いが強いのであろう。
以前の安保闘争では主語は「我々」だったが
現在は「私」となり、個人の意志を主張
そして彼らの大きな特徴は、名前と所属大学、年齢を明らかにして、一人称で語ることでもある。以前の安保闘争では「我々」だった主語は、「私」となり、個人の意志を表明するのである。そして、スピーチの最後には「私はこの戦争法案に反対します」と、再度個人として語るのだ。
「個人情報を自ら明らかにすることは、現代社会では大きなリスクです。実際に、彼らの情報はネットを探れば驚くほど集められる。中には心ないものも多い」
と言うのは、SEALDsに触発されることで生まれた、ミドルズの勝見貴弘(42歳)氏である。ミドルズとは、ミドル世代のことで、学生よりも社会経験があり、でも、社会的立場があって表立って行動するのが難しい世代の集まり、である。
「学生はまさに私たちの子どもの世代。彼らが立ち上がらなければならなかったのは、私たちがそんな社会を作ってしてまったからです」
ミドルズもSNSを使って人を集めている。もちろん、名簿もない。
「子どもにたちに子どもを守れと先に言わせてしまった。未来を守れとも言わせてしまった。安保が必要かどうか、それよりも、まず明らかな憲法違反の法律を通すわけにはいかない。手続き論ですが、憲法を守れ、そこからはじめていきたい」
一歩先んじてママの会も発足し、SEALDs自体も全国に拡大。高校生の団体も加わった。大きなムーブメントになりはじめているのは事実であろう。その証拠に、8月23日、SEALDsが中心になって呼びかけた、『戦争法案に反対する全国若者一斉行動』は、なんと全国で64か所で行われた。各地で学者や法曹関係者、政治家、そして若者たちがスピーチを行い、街をデモ行進したのである。会場のひとつ表参道では、6500人が集まったのだ。
2015/07/16
BBC特派員、安保法制の衆院可決を「大戦後初めて海外で戦闘に加わる日本」と表現(英日併記動画起こし)
Japanese troops set to fight overseas for first time since World War Two - BBC News
第二次世界大戦後初めて海外で戦闘に加わる日本の自衛隊
ルーパート・ウィングフィールド=ヘイズ
東京特派員
個人訳・公式訳ツイートまとめ
It looks like its turning into a long, hot, political summer in Tokyo. On the streets, anger against Prime Minister Abe and his government is growing.
東京は長く、暑い、「政治の夏」を迎えようとしています。街は、安倍首相とその政府に対する怒りに満ちています。
These are some of the biggest demonstrations we've seen here in Japan in recent years. You can see on the other side of the street here probably ten, twenty thousand people here this evening. They've been coming out every night. The reason they're coming out here is because inside the parliament, the ruling party has just passed a new bill from a Committee that allow Japanese troops to go and fight overseas for the first time since the Second World War.
日本では近年最大級のデモがいま起きています。今夜、この向こう側には、およそ1万から2万人の人びとが集まっています。彼らは毎晩ここに来ています。なぜここに来るのか。あの国会議事堂の中で、つい先ほど、委員会で新しい法律が可決されたからなんです。この法律により、日本の自衛隊は第二次大戦後初めて、海外で戦闘任務に就くことになります。
Inside the chamber, passions were also running high, as opposition MP's tried to stop the vote from going ahead. This sort of behavior is almost unheard of here.
国会議事堂の中でも、反対派の議員らが採決を阻止しようと、熱い戦いが繰り広げられています。日本ではひじょうに希な光景です。
Outside, the crowd is addressed by one of 9,000 academics who've declared the new security bill to be unconstitutional.
議事堂の外では、この新安保法制を違憲だと宣言した、9000人の学者のうちの一人が演説しています。
"Mr. Abe is trying to change the Constitution by making legislation. This is a denial of Constitutional reasoning. So I must say liberal democracy in Japan is facing the deepest crisis in the postwar history." - Professor Jiro Yamaguchi, Hosei University.
「安倍首相は法律を作ることで憲法を変えようとしています。 これは憲法解釈の否定です。日本の自由民主主義は戦後最も深刻な危機に瀕しているといえるでしょう。」国会で参考人陳述を行った法政大学の山口二郎教授
Japan's youth, usually written off as apathetic and apolitical appears to have suddenly woke up.
従来は無関心で政治に興味がないとされていた日本の若者たちも、急に目覚めたようです。
Is it the new law that you're most angry about, or is it Prime Minister Abe you're most angry about?
最も怒りを感じているのは、新法制についてですか?それとも安倍首相に対してですか?
"I'm angry at both; the new security bill and the Prime Minister Abe. The new security bill is against the Japanese Constitution, or Article 9. And Japanese Prime Minister Abe doesn't understand the Japanese Constitution or Constitutional reasoning. So this is a danger of Japanese democracy." - Jinshiro Motoyama, Student
「新安保法制と安倍首相の両方に怒りを感じています。新安保法制は、憲法や憲法九条に違反しています。安倍首相は憲法のことも、憲法解釈も理解していません。だから、日本の民主主義は危険な状態にあります。」元山仁士郎さん(国際基督教大学の学生)
Mr. Abe will not lose Thursday's vote at the parliament, but this could be the beginning of a long fight for the future of Japan.
安倍氏が木曜の本会議採決で敗れることはないでしょう。しかし、これから日本の未来を懸けた長い戦いが始まるのかもしれません。
These protesters aren't just here to try and stop young Japanese men from being sent overseas to fight again. This is really about a battle for what Japan's Constitution means. These people believe the postwar Constitution is a precious gift that was given to Japan by the Americans. Prime Minister Abe and his supporters inside the parliament believe it was a humiliation imposed on Japan by the American conquerors. In the end, they'd like to get rid off it.
デモに参加する人たちは、ただ日本の若者たちが再び海外で戦闘することを止めるために、ここにいるのではありません。 これは日本国憲法とは何か、という戦いなのです。彼らは、日本国憲法はアメリカから与えられた大切な贈り物だと思っていますが、国会の中にいる安倍首相やその周囲の人間は、アメリカの占領軍によって日本に押しつけられた屈辱であり、最終的にはなくしてしまいたいと考えているからです。
Text & Translation by: Office BALÉS News
2015/02/11
個別的・集団的自衛権に関する最新議論~米国務省法顧問のヨルダンに関する記事から~
個別的・集団的自衛権に関する最新議論(ヨルダンの場合)
7日付で興味深い寄稿記事が法律関係者の集まるブログサイトに掲載された。バージニア大学法学部助教授で元米国務省政軍関係担当法務顧問を務めたディークス女史(Ashley Deeks)が書いたもので、仮にヨルダンの"報復"としてのISIS空爆が個別的自衛権に基づくものであるならば、”比例する手段と規模”でなければならないというものだ。
ヨルダンはシリアと友好国ではない。したがって、ヨルダンが有志国連合軍に参加する正当化事由は、シリアのための集団的自衛権の行使ではなく、イラクのための集団的自衛権の行使である。しかし、今回ヨルダンが行った空爆は、自国民の殺害に対する報復しての攻撃。即ち、個別的自衛権に基づくものだった。というより、でなければ説明がつかない。
ヨルダンによる空爆が、”人質1名の火刑”に対して、比例的であるか、という議論は国内でも少しは聞かれるが、国内の国際法の専門家がこの問題を提起している議論はあまり聞かれない。しかし、これは日本において「自衛権」を考える際にも重要な考察のポイントであると思われる。
ディークス女史は、まずそもそも、"火刑"を「武力行使」と捉えてよいのかどうかを疑問視する。しかし、ヨルダン外相は、「どこにいようとも、全力で連中を叩き潰す」と、パイロットの死に対する報復で空爆を開始したことを明言している。
つまり、国際法上、ヨルダンの行動を説明するには、ヨルダン政府がパイロットの死を武力行使と受け止めていると解釈される。そして、その場合、国際法上の「武力行使要件」を満たすかはこの際別として、ヨルダン政府は空爆を武力行使に対する比例的手段だと捉えていることになる。
国家首脳の発言の重さ
ここでディークス女史は、主権国家が歴史上往々ににして、国外の自国民に対する攻撃を防止する名目で、「自国民に何かがあれば攻撃する」という文句をのちに個別的自衛権の発動による武力行使の”前提条件”とする場合があることを指摘する。
ここで、最近安倍首相が行った発言を振り返ってみよう。
「必ず償わせる」
「日本人には指一本触れさせない」
もしヨルダン外相のような発言が、国家が個別的自衛権を発動する前提条件として認められるのならば、安倍首相は国際法の解釈上、既に個別的自衛権の行使を前もって宣言していることになる。国家首脳の発言がいかに、国家の宣言として重要な意味を持つかがわかるだろうか。
そもそも「武力行使」とは?
武力行使の発動要件は、集団的自衛権を巡る議論でも散々取り上げられてきたし、また政府にとっても閣議決定の核を占める問題だった。だが、そもそも「武力行使」とは何か。我々は理解しているのだろうか。
武力行使(use of force)とは、平たくいえば、「国家又は国家に準ずる主体が、自己の主権を守るために武力により実力を行使すること」をいう。国家の主権とは、領土・国民・機能する政府で成り立ち、即ち国民を守るために行う武力による実力行使も、武力行使と定義できる。つまり、主権国家には、国民を守るためには武力行使を行ってよいという、自然の権利が備わっていると考えられている。
911への"報復"として行われたアフガン攻撃は、米英共同の軍事作戦として、個別的・集団的自衛権の行使として行われた。その理屈はこうだった。
”2001年9月11、アフガニスタンのタリバン政権は、アルカイダを匿い、一体となって米国に敵対し、大規模テロという敵対行為を行った。タリバン政権は実効支配政権で、国際的には認められていなかったが、国家に準ずる組織であり、その組織が庇護するアルカイダが911テロを起こした。したがって、実行犯であるアルカイダ及びこれを匿うタリバン政権は、アメリカの国家安全保障上の脅威であり、主権を侵害した。なので、民間航空機による同時多発的な自爆テロという手段に対し、空爆で応じる。”
こうして始まったのが、来年2016まで続くといわれるアフガン戦争である。実に15年にも及ぶ戦争で、その成果はどうであったかというと、犠牲や破壊が圧倒的に多く、復興・建設需要を起こしただけで、タリバン政権は壊滅したものの、アルカイダは生き残り、現在はイラクのアルカイダとISISを生み出し、いまも増殖中である。つまり、勝てない戦争だった。それは、個別的・集団的自衛権に基づく非対称的な主体に対する武力行使のひとつの歴史的顛末である。
「巨額の戦費と失われた人命と引き換えに得られたものはほとんどない。それさえもわれわれが撤退すれば長くは存続しないだろう」CIAでパキスタン・イスラマバードの支局長を務め2006年にCIAを退職したロバート・グレニア氏
話は戻って、ヨルダンのパイロット殺害についてISISが行ったのは、ISISの空爆に参加したパイロットを拘束して略式処刑しただけのことである。つまり、軍人を拘束し、ジュネーヴ条約の戦争捕虜の取扱には則らないが、軍人として処刑した。これは、戦争では当然のことである。
軍人として武力行使に参加した人間を、敵側が軍人として処刑することは「武力行使」になるのだろうか。否、軍人という戦争捕虜を、敵国が処刑することを決め、実行しただけのことである。その方法がなんであれ、極刑は極刑であり、国によって絞首刑もあれば、斬首刑もある。
とことんドライに考えるとそういうことである。
その手段が「火刑」であれ「銃殺」であれ、それは敵国の軍紀のようなものに従って行われている。もしそうでなければ、軍の統制が執れていないことを意味する。したがって、どのような形をとろうと、それは「武力行使」ではなく、単なる捕虜の処刑手続に過ぎない。誘拐拉致された一般人の処刑とは性質が違い過ぎるのである。
「イスラム国」は国家足りえるのか?
ISISは「イスラム国」を名乗るが、その実態として国家として機能しているか、或いは定義できるかは疑問だ。まず、基本的に国家の要件である、領土・国民・政府を満たしているのか。なるほど実行支配している地域はあるかもしれないが、国家としての統治を行う機能する政府は存在するのか。
実はこの疑問をもっとも抱かせるのが、今回の邦人人質殺害事件で自称「イスラム国」が用いた通信・伝達、即ち外交的手段である。それは、無かったといっていい。およそ、近代の国家が用いる手段ではない。ソーシャルメディアを通じた脅迫が国家の外交行為?茶番もいいところである。
私は以前、ISIS自爆要員を名乗る者と”対話”を試みたことがあったが、その中で、国家成立の三要件を並べたら彼は黙ってしまった。若干22歳と語る(そしてそのように振る舞う)彼の知識レベルがISIS戦闘員全般のレベルとは決めつけられないが、少なくとも彼はISIS=「イスラム国」の一員でありながら、国がなんたるかの理解を持っていないようであった。
もっとも、彼らの信奉するシャーリア法では、「国家」の定義は近代国際法における定義とはまるで異なるのかもしれないが、それでも”国家”を名乗る限りは、より大きな”国際社会”の一員としての振る舞いを求められる。国家として認められたいならば、国家であることを証明しなければならない。それが、”国際関係”の成り立ちであり、であるからこそパレスチナのような準国家的存在は、その正当性を主張するためにあらゆる努力を行っているのである。
したがって、「イスラム国」は近代国際法の定義における国家ではなく、「イスラム国」という名の過激派組織でしかないという結論に達する。即ち、「国家に準ずる組織」であるという認定が、現代国際法では精一杯ということだ。
「国家」でないことの功罪
まともな外交手段もなく、決まった領土も国民もなく、外交権を発揮することのできる機能する政府を持たない「イスラム国」(以下、ISIS)は、"国家"ではないことはわかった。では、「国に準ずる組織」であるとしたら、ISISの行うテロ行為は「武力行使」と捉えることができるのだろうか。とくに、ヨルダンのパイロット拘束・処刑は?
戦時国際法(ジュネーヴ諸条約等)により国際紛争であれ国内紛争であれ、交戦状態にある国家では戦争捕虜の取扱に関する規定が適用される。とくに捕虜の取扱については、いわゆる追加議定書が適用される。日本も2008年にやっと、武力事態対処法(有事法制関連7法)の一部として加入した。国際刑事裁判所に加入するための法整備の一環であった。
世界の殆どの国は、この戦時国際法(国際人道法ともいう)の庇護と制約を受ける。戦争捕虜の取扱いには了解事項があり、これに違反する重大な行為は国際刑事裁判所の管轄となって裁かれるという、国際刑事司法システムが現在は確立されている。ISISが国家ならば、まずはこうした国際人道法を遵守する姿勢を見せる必要がある。しかし、彼らはそうしない。
一方で、厄介な問題がある。
かつて911以降、キューバのグアンタナモ基地やイラクのアブグレイブ刑務所に拘束者を収監した米国は、ブッシュ政権下で彼らを「戦争捕虜」 "prisoner of war"ではなく、「不法戦闘員」 "enemy combatant"であるとして、ジュネーヴ諸条約の適用外であるとしたことがあった。そして、基本的公民権の一つであるhabeas corpus(人身保護請求権)を否定した。
しかしその後、連邦最高裁によりこのブッシュ政権の判断は違憲とされ、その後、米国はテロとの戦いの中でもジュネーヴ諸条約を遵守するようになった。米国にもそんな暗黒の歴史があった。そして現在もオバマ大統領は様々な政治的障害のおかげでこの悪名高きグアンタナモ収容所を閉鎖できずにいる。
先の新国家安全保障戦略(NSS)の発表でスーザン・ライス国家安全保障担当大統領補佐官は、グアンタナモに収監されていた囚人の半数を移動できたと報告していたが、オバマ大統領が就任してからもう二期目である。ブッシュ政権が残した負の遺産であるグアンタナモ問題は、オバマ政権の大きな悩みの種のひとつといえるだろう。
つまり、米国は実は、この「不法戦闘員」のことを対外的に強く言える立場にない。もしISISが捕虜の扱いについて「不法戦闘員」を持ち出したら、米国は過去に修正した歴史があるとはいえ、扱いに困るだろう。おそらく米国民はそんな不名誉な歴史は都合よく忘れ去っているだろうが。
ISISが国家であってもなくても、それが自動的に国際人道法を順守しなければらない訳ではないということを、図らずしも対ISIS空爆作戦を主導する米国が、悪しき前例として残してしまっているのである。国際法を遵守する姿勢のなかった国に、国際法を遵守しない非合法集団を糾弾する資格はない。それは英国も同じである。
米英の作った悪例により、ISISは悪びれないで堂々と国際人道法を無視する。それを糾弾することはできるが、だからといって彼らが自称する「イスラム国」を国家或いは国家に準ずる組織として認めてしまったら、それはタリバン政権のように実効支配のできる勢力であることを認めることになる。ただのテロ組織ではなく、反政府勢力としてその正当性を認めることになるのだ。
このように、「イスラム国」を国家或いは国家に準ずる組織として認めるかどうかは、有志国連合軍によって痛し痒しの問題である。国家として認めなければ国際法が適用できない。国家に準ずる組織として認めれば、テロ組織ではなく反政府勢力と捉えなければいけなくなる。そして、最終的にはこの問題にぶち当たる。
「国家に準ずる組織」による拘束・処刑は「武力行使」か
かつて911後のアフガン攻撃の標的となったタリバン政権は、実効支配政権だった。しかし、「政権」"regime"として認められていた。アフガン内戦を勝ち残り武力で全土を制圧したタリバン政権には、外務大臣がおり、即ち外交権を持っていた。外務大臣は政権のスポークスマンとなり、度々報道の場に表れた。現在の「イスラム国」のように、固定のスポークスマンがいない体制とはまるで異なり、正に、準国家的な存在であった。
アフガン攻撃時、米英及び有志国はタリバン政権を認めていなかったが、結局交渉のチャンネルは外交ルートを使って行うしかなく、実質的には国家扱いしていた。そのタリバンが、直接ではなく、国際テロ組織アルカイダを匿い、訓練する場を与え、脅威であり続けるというのが、米英がアフガニスタンという主権国家に対し、個別的及び集団的自衛権の行使に基づく武力行使を行った理由であった。
つまり、タリバン政権は直接米英に武力行使を行っておらず、また米英側もそういう認識ではなかった。にも関わらず、米英はアルカイダを匿っているとされるタリバン政権を崩壊させるために、「自衛権」と称して武力行使を行った。アフガニスタン攻撃が、国際法でいう「侵攻」 "invasion" や「侵入」 "intrusion"に当たるのはこのためである。ちなみに、2010年6月以降、この「侵入」や「侵攻」は国際刑事裁判所が管轄する「侵略犯罪」"Crime of Aggression"の定義の一部として解釈される。
他国が「イスラム国」を国家であるか或いは国家に準ずる組織とするかは、それぞれの国の認定基準に基づく問題なのだが、厄介なことに、そう認定しない限り、イスラム国に対する空爆という個別的(イラク・シリア)・集団的自衛権(有志国連合軍)の攻撃手段は、イスラム国の行っている"攻撃"が一般人・軍人の拉致・拘束・拷問・処刑なのだとしたら、あまりにも反比例的である。
先にも定義を示した通り、武力行使とは、「国家又は国家に準ずる主体が、自己の主権を守るために武力により実力を行使すること」を言うのであって、自らを国家とみなす「イスラム国」”内”で起きる拉致・拘束・拷問・処刑は、単なる司法・警察行為でしかない。ISISというテロ組織ならば、それは”犯罪行為”となるが、イスラム国を実効支配力のある国家に準ずる組織と認めた途端、それは国家に準ずる組織としての警察主権の行使となる。「武力行使」ではないのである。
アフガンロジックを適用するとシリアもイラクも「敵国」にならざるを得ない
このロジックに関する議論は、ほとんど行われていない。ISISをテロ組織として認定するならば、国家は警察権しか行使できない。それでも武力行使を行うなら、それは、911のロジックでえばISISを匿うシリア或いはイラクに対する武力行使となるのである。だが厄介なことに、イラク政権もシリア政権もISISを抵抗勢力とみなし攻撃している。つまり有志国連合は、イラクもシリアも攻撃できないし、本来は主権侵害(侵攻・侵入)もできない。
国際法に照らせば、イラクは親米なので国内の反政府勢力に対する”支援”を英米に仰ぎ、その同意を得て同盟国に対する集団的自衛権を行使しているというのが建前になる。しかしシリアからは同意が得られておらず、シリアが米英軍の自国領内に対する攻撃を「侵略行為」と非難するのは最もなのである。
有志国連合軍に参加するヨルダンも、立場は同じである。そしてこれから参加する日本も、基本的に立場は同じである。イラクは同意しても、シリアは同意しない。ISISを「イスラム国」という国家に準ずる組織として認めるならば、シリアの主権(警察権)を侵害することはできない。それでも武力行使する有志国連合軍は、実は無法者集団なのである。
なしくずしに法秩序が崩壊する危険を孕む『新テロ戦』
元米国務省顧問のディークス女史は、ヨルダンが有志国連合の一員として、或いは独立国家として、どの意図で”報復”の空爆を行ったのかは、「今後のヨルダンの言動によって明らかになるだろう」としている。女史のいうように、仮にこれまでの言動が純粋に「政治的動機」と計算に基づくものであったとしても、「イラクに対する集団的自衛権の行使」という自らの法的立場をどう維持するのか、あるいは変えるのか、変えるとしたらどうやって、どのようなロジックで変えるのかが、今後注目される。
もし主権国家が武力行使の判断を行う基準を曖昧或いはうやむやにするようであれば、それは悪しき先例となり、また現代の国際関係を維持する国際法秩序の崩壊を意味する。本来なら、今般のヨルダンの攻撃は、国連安保理の検討事項となってもおかしくないのである。それがまったくなされないで、問題視もされず、看過されるのであれば、今後ヨルダン以外にも同様の行動の国をとる国が現れるだろう。それが、この新テロ戦が孕む危険性―法秩序の崩壊の促進だ。
実際、すでにUAEがヨルダンに続いている。
米国も、シリアへの空爆を再開した。
我が国日本がこうした情勢をどう見て、どう判断し、どう行動するのか。国際法秩序を維持する責任を負う、次期国連安保理非常任理事国として、賢明な判断が求められるところである。
以上
【和訳】イタリア経済紙特派員が行った邦人人質全員殺害事件に関する総括
『安倍政権が犯した7つのミス』 邦訳完全版(注釈+参考ソース付き)
イタリア版経団連といわれるコンフィンドゥストリア(イタリア産業総連盟)が発行する1965年創業の老舗経済紙"Il Sole 24 Ore"のStefano Carrer特派員が行った人質事件に関する総括が、News Picsで扱われ一部話題となっている。
以下は、『安倍が犯したミスのすべて』と題されたこの興味深い記事を、伊→英→日の順で逐次翻訳した(伊→英は機械翻訳)もの。機械翻訳からの二次翻訳なので正確さは保証できないが、その限られた解釈から導かれた、イタリア老舗経済紙"Il Sole"が指摘する安倍政権が犯したミスは、次の7つである。
■安倍政権が犯した7つのミス
- 民間による仲介努力の阻害
- 長きにわたる意図的な沈黙
- カイロ演説の内容と前後の対応
- "アベ・イスラエル"に対する反応の計算
- 対策本部の選定ミス
- 連絡手段の乏しさ
- 事件が政府を利するという疑惑
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| 平成25年12月9日安倍内閣総理大臣記者会見発言 |
"Tutti gli errori attribuiti ad Abe"
『安倍が犯したミスのすべて』(邦題:安倍政権が犯した7つのミス)
著:Stefano Carrer特派員
訳:Office BALÉS
(東京 1日)その日は、後藤健二氏の斬首刑という悲劇的なニュースと、首相官邸前での平和主義者たちの抗議デモという形で始まった。
護憲団体により開催されたこのデモでは、安倍首相が国際安全保障への貢献と称して、解釈改憲という改正を経ない憲法改正により海外への軍事介入の可能性を広げ、国際的な立場を強化しようとしていることに対する抗議がなされた。
それは、安倍首相が、後藤氏の斬首の恐怖や、ISISの脅迫(”日本の悪夢がこれから始まる”という明白な脅し)、そして政府の事件への対応の不満を利用して、いわゆる「積極的平和主義」("pro-active pacifism")を推進しようとしようとしていることに対する危惧の表れだった。
本件で安倍政権が犯した一連のミスを以下に列挙する。
①民間による仲介努力の阻害
最初の人質の湯川遥菜氏が捕まった時(1週間前に斬首刑にかけられた)、イスラム教に改宗した二人の日本人が解放のための交渉に備えていた。ジャーナリストの常岡浩介氏と、イスラム法学者の中田考氏である。彼らはシャーリア法に基づく裁判プロセスで通訳を務めるためにISIS側に招致されていた。
しかし日本の警察は土壇場(昨年10月の段階)で彼らの渡航を阻止。学生のシリア入国を手伝った疑いで彼らのパスポートを差し押さえた。
後藤健二氏の出発も、彼の友人である湯川氏を再び救出するためだった。一度目は、彼は湯川氏の救出に成功していたからだ。
※訳注1:その後、今年1月になって両氏の拘束が発覚してから中田氏らが独自のルートで交渉を模索したことは、『報道特集』の報道や外国人特派員協会での会見内容から明らかになっている。
政府は中田氏が警察に捜査を受けた問題人物であるという理由でこれらの努力も一顧だにせず、まったく彼らのルートを活用しなかった。後藤氏に至っては、3回にわたり渡航の自粛を要請し、湯川氏の救出に成功したことのある後藤氏の実力を信用し援用しようとはしなかった。
②長きにわたる沈黙
日本政府は昨年11月の中頃には確実に、ISISにより二人の邦人が拘束されていることを把握していた。しかし政府はこれを公にせず、また公にしようとする者には箝口令を敷いた。例えば『週刊ポスト』は、外務省から明示的にそう要請されたと報じている。その理由は、人質の命を危険に晒すことなく、解決策を模索するためだったというが、意地悪な見方をすれば、12月中旬に安倍首相が行った解散総選挙の争点になることを避けるために公にすることを避けたのではないかと疑うこともできる。
※訳注2:湯川氏が8月末に拘束されたことは政府は承知しており、交渉を行っていることも昨年時点で明かしていた。しかし解散・総選挙の機運が高まるにつれ湯川氏に関する発表や報道は消え、総選挙前後のあいだ政府の対応は事実上「沈黙」した。選挙期間中の事件対応の争点化を避けるためだったという分析はもっともである。
③カイロ演説
漏れた伝わった情報によれば、中東への長期歴訪(エジプト、ヨルダン、イスラエル、パレスチナへの6日間の日程)の直前に行われた定例の国家安全保障会議において、ISISにより拘束されている邦人人質について安倍首相に進言した者は一人も居なかったという。
カイロで行った演説で安倍首相は、イスラム国と対峙する国々に対し2億ドルの支援を行う用意があるという点を強調した。そのすぐ後に、ISISは邦人人質二名の解放のために同額の身代金を要求した。日本政府が、支援金は人道支援目的のもので、難民救援のためだということを主張したのは、後になってからだった。
※訳注3:政府はカイロで行った演説の後で、公にISIS対峙国への支援は人道支援であることをしきにりアピールするだけでなく、民間を通じて中田氏に日本政府の同様のメッセージをISISに伝えさせようとしたことが『報道特集』の取材により明らかになっている。この”民間”というのは、政府が仲介を委託したCTSSである可能性があるが中田氏はその正体は明かさない。しかし、これはISISが求める「身代金支払いの可否」への回答にはなっていなかったため、「それでは即人質の処刑に繋がる」と不測の事態を恐れ、中田氏はそのメッセージの仲介を拒否したという。個人的には中田氏のこの判断は賢明だったと思う。問題はその後の政府の対応だ。
④アベ・イスラエルに対するアラブ世界の反応
アラブ世界からすれば、安倍がイスラエルで行った最初の記者会見の内容は、イスラエル側からの恫喝ともとれるものだった。あと数時間待てば、故アラファト議長の眠る大霊廟に花輪を添えようとしていたパレスチナから、同じ宣言を行え、より効果的であったのにもかかわらず。
※訳注4:6日間の日程のうち3日間をイスラエルに置いた安倍首相の中東歴訪は、結局事件対応のためイスラエルに長く居座り、パレスチナ訪問を数時間で済ませるという結末になった。エジプト、イスラエルで対ISIS対峙国支援を打ち出したため、ISIS側をより強く刺激し、法外で実現不可能な身代金要求に至らしめた責任は否めない。著者の指摘通り、パレスチナで支援の表明を行えばより効果的かつ正当な人道支援であると受け止められたことだろう。
⑤対策本部設置場所の選択ミス
多くの者が最も深刻なミスだと考えているのは、アブドラ国王の命により対ISISの有志国連合に参戦したヨルダンに、外務副大臣が率いる対策本部を設置したことだ。よりよい選択は、最近人質の解放に成功したばかりのトルコだっただろう。
※訳注5:この指摘も最もで、米欧メディアでも最も指摘されているのがこの点である。なぜイスラム国と明示的に対立しているヨルダンを選んだのか。ヨルダンは自身も昨年12月人質を抱えており、自身の問題で精一杯だった。しかし日本政府はヨルダンに対策本部を置いたため、そのことをISIS側が知り、両国がつけこまれ、ヨルダン側は知らなくてもよい真実を伝えられることになり、空爆再開の火蓋が切って落とされた。結果的に独善的な選択でヨルダンを深みに嵌らせた日本政府の業は深い。
⑥連絡手段の乏しさ
日本政府は、誘拐犯らと有効な連絡手段を確保できていないことを公言していた。その割に、米国や英国に対しては公に支援を要請するのだから、まったく非生産的であった。かといって、何か創造的な解決力を発揮した訳でもない。例えば、現代イスラム研究センターの宮田律理事長は、外国報道陣に対し、例えば人道支援をISIS支配地域の人びとに配る意思を見せるべきだと、日本政府はもっとポジティブに受け取れるメッセージを発信するべきだと訴えていた。
※訳注6:国内のイスラムコミュニティから知恵は出されていた。「人道支援をISIS支配地域にも」というのは、何もエキセントリックに思える中田考氏だけのアイディアではなかったのである。政府が「人道支援」であるという点に固執するからこそ、イスラムコミュニティでは、「人道的」であるならば、敵味方隔てなく支援されるべきだという観点から、ISIS支配地域で苦汁を舐める住民にも支援の幅を広げれば、その主張が通りやすいという配慮だったのである。また政府が勝手に問題視した中田氏は、ISIS側も一目を置く存在であり、湯川氏の裁判では通訳を依頼するほど信頼があった。にも拘わらずそのルートを全く利用せずに頓珍漢な主張だけを押し付けてくるのだから、日本政府の状況判断力と連絡手段の無さはほとほと深刻である。
⑦「誰が最も得をするのか」という疑惑
日本国内では、仮に人質の拘束場所を特定できたときに特殊部隊を組織して送り込むことの法的可否について日本政府が答申を求めたことがリークされた。さらに、平和憲法の制約によりそれは不可(「ノー」)であるというその回答までもがリークされた。
この事実だけでも、政府がいわゆる「集団的自衛権」(同盟国との海外での武力介入)の行使実現に向けた憲法改正を目指すことを正当化する理由として、この件を利用し、その道筋を開こうとしているのではないかと疑うに足りるという考え方もある。
この議論は今後数か月白熱することだろう。
※訳注7:日本政府が純粋に人質事件の実効的な解決を目指すのであれば、憲法上・国際法上・国連システム上、今回の案件には適用できない自衛隊の派遣を検討していることをリークするのは、決して適切な行動ではなかった。まして、それが現行憲法のみにより阻まれているかのように世論を誘導すべく更なる情報をリークするのでは、今回の事件を最大限に利用しようとしているという意図を疑われてもやむを得まい。またISIS側も当然その情報をキャッチしていることを念頭にいれるべきだった。将来、着実にISISに対する脅威をなろうとしている国であれば、ISIS側にも交渉の余地は無くなるだろう。そうしたリスクを、このリークはまったく顧みていなかった。
2015/02/03
【緊急コラム】邦人人質全員死亡事件: 政府にはどのような責任があるのか #IamNotAbe #IamKenji
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| 大本営発表ここに極まる(3日の読売) |
2日付けのリテラも挙げていた政府の明白な責任は3つある。
①両人質拘束後、官邸が解放に向けて本気で動こうとしなかったこと
②交渉の窓口をトルコではなく、ヨルダンとしたこと
③中東歴訪でぶちあげた2億ドル支援だ
第一に、①14年8月・10月以降人質解放交渉に真摯に取り組まずに今年1月まで放置してきたこと。第二に、②15年1月以降の解放交渉を自ら行わずまた妥協もせずに他国(よりによってヨルダン)に丸投げしたこと。第三に、③解放交渉中にあからさまに犯人勢力を刺激する言動をとったこと。
①はまず『言語道断』だが、解放交渉中に解散総選挙を行うというのはもはや常軌を逸していると言わざるを得ない。自国民の保護は国家の第一義の義務である。NSCの陣頭指揮を執ってことの迅速な解決に当たらなければならない首相が自らも選挙に出馬し遊説に回っていたのである。その間何ができたのか政府首脳部の怠慢の検証が必要だろう。
②「両名を殺害する」と、犯人グループにより明白に国民に危害を与える表明がなされていたにも関わらず、ただ「テロには屈しない」の一点張りで何の譲歩もせず、交渉もせず、まず人質一名を死に至らしめた。この過程で政府が行ったことは、交渉・妥協をしないで他国(よりによってヨルダン)に汚れ役を任せる。それのみである。
任せられた王国ヨルダンはさぞ困惑したことだろう。すでに同国はISISと死刑囚の解放について12月から交渉を行ってきていたからだ。そこに、国民が望む英雄との交換ではなく、単に経済支援国であるという理由だけで義理のある日本の人質と交換するという条件を突きつけられたのである。結果、ヨルダンはパイロットの交換を優先し、交渉はISISの目論見通り決裂した。
これで仮に、日本の行動の結果、パイロットが殺害されていたとしたら、日本政府はどのようにして責任をとるつもりだろうか。解放を訴えるデモを起こしている百数名のパイロットの親族にどう申し開きするのだろうか?
大いなる禍根を残したと言わざるをえまい。
もちろん、多大な援助をもらっている手前公に批判はしない。
③水面下で外務省が交渉を行っているなかで、官邸側はそれを知りながらその動きを全く無視し、外務省の警告も無視して独自のアジェンダで中東外遊を企画・指図し結果的にテログループに要求を表面化させる絶好の機会を与え、既存の人質二名を危険に晒した。
その結果テログループに演説の言質をとられる始末で、演説で表明した金額そのままを身代金に要求された。230億円という法外な金額は、どの国家も支払きれないし、支払わないだろう。そのことは既に前提にあって。その上で何をなすべきか政府は検討するべきだった。
幻の軍事オプション
しかし軍事オプションは初めからなかった。仮に自衛隊に邦人救出任務が付加され超法規的に許可されたとしても、他国における軍事行動は憲法以前に国連憲章により厳に禁じられる。シリア政府から①許可あるいは②要請されるか、③国連安保理決議により集団安全保障措置として当該行動が明示的に許可されていない限り、仮に国内法制が整備できていても自衛隊を派遣するオプションはなかったのである。有志国連合軍が成立している背景には、そもそもシリアに対する軍事作戦が中露の反対により国連授権の活動として容認されていないからだ。即ち、安保理に許可された行動としての軍事行動ではないため、日本は国連中心主義を掲げる現行の法体系では参加しようがないのである。かといって、敵対するシリア政府から要請を受けられるわけもない。単独軍事オプションは、はじめから「あり得ない選択肢」だったのえである。つまり、他国(有志国連合軍)に救出を要請するほかなかった。しかし、日本政府がこのオプションを検討した様子はない。
つまり、身代金は払わない(これは○)、交渉はしない(これは×)、他国要請を含む軍事オプションをとらない(これは△)ことで、実質的に政府は『何も』しなかったも同然なのである。
その上で、カイロで人道支援目的とはいえ「イスラム国と対峙する国」に対する支援として、巨額の支援を表明し、また訪問先のイスラエルでイスラエルの国旗の側に立つパフォーマンスを行い、あからさまにISISに対する敵を丸出しにした。自国民の解放で交渉中の一国の首相が、である。
政府のいう『苦渋の選択』のレベル
国際的なすう勢を鑑みて、対テロ戦への参戦を一刻も早く表明し国際連帯の輪の中に入らければならなかった、という国益が絡んでの判断だということはわかる。しかし、それをするにもタイミングがあった。しかも、ただ連帯を表明するよりも一歩踏み込み、明確に米英側=「敵」としてISISに認識されるようなパフォーマンスを行った。その結果、ISISは水面下で行っていた交渉をとりやめ、身代金要求額を法外なものに吊り上げ、日本政府の姿勢を試した。つまり、本当に有志国連合の一員として対峙する覚悟があるかどうかを試したのである。結果、日本政府は自国民一人を犠牲にすることで、その覚悟を示した。先進国として称賛されるべき行動ではない。
これのどこが『苦渋の選択』なのだろうか。
国民の生命・財産よりも国家のメンツという名の国益を取っただけの話ではないか。
日本政府の覚悟の拒絶に対する応答としてISISは一人目の人質、湯川遥菜さんを処刑・殺害し、交渉は次なるステージに移った。ヨルダン死刑囚との交換である。これも、土台無理な注文であった。ヨルダン側がパイロットの解放を最優先とするのに対し、ISIS側は後藤氏との交換にしか応じないというのだから。取引不成立となって当然の、無理難題な要求だった。
米CNNは、リシャウィ死刑囚の捕虜交換要求は、リシャウィが持つ「最高権力の継承」という象徴的な重要性によるものだろうと分析していたが、一理ある。ISIS側は、今回の騒動を起こすことによりリシャウィの死刑を延長させることに成功した。そしてヨルダンは今も、パイロット解放のための交換に応じると表明している。
パイロットの生存は未だ確認されていないが、ヨルダン側としてはISIS側は唯一提示した条件をなくせば、取引の材料がなくなる。完全にテロ組織に翻弄されている状態だ。もし日本の事件に巻き込まれずに単独で交渉を進めていれば、あるいはパイロット(軍人)とISISの重要人物との交換は成立していたかもしれない。その芽を潰したのは日本政府の独善的行動だ。
このように、2014年の8月から両人質に殺害が確認される2015年1月まで、安倍自公政権は決して満足な対応を行ってきたとはいえず、あまつさえ国民の命が危険に晒されている間に解散総選挙を行い、挑発行為を行い、そして交渉も妥協もせず、国民二名の死亡を招いたのである。
ハッキリ言おう。
本件、現行安倍政権の人間こそ万死に値する。
2015/01/30
邦人人質殺害事件: 後藤健二さんの妻リンコさんの公開手記(日英併記)
後藤健二さんの妻リンコさんの公開手記(日英併記)
A statement from the wife of Kenji Goto (retranslation in Japanese)
私の名前はリンコ。シリアで武装グループに拘束されているジャーナリスト、後藤健二の妻です。2014年10月25日、健二の存在は私から奪われました。以来、私は彼を解放するために人知れず必死に取り組んで参りました。
My name is Rinko. I am the wife of Kenji Goto, the journalist who is being held by a group in Syria. He was taken from me on 25 October 2014, and since then I have been working tirelessly behind the scenes for his release.
これまで私が声を上げなかったのは、健二の陥った苦境により世界中のメディアの関心が集まる中で、子どもたちと家族を守らねばならなかったからです。
I have not spoken out until now as I have been trying to protect my children and family from the media attention Kenji’s plight has created around the world.
私たち夫婦には、二人のとても幼い娘たちがいます。健二が日本を離れた時、私たちの新しい赤ちゃんは生後わずか三週間でした。まだ二歳の上の娘が、再び父親に会えることを、私は願ってやみません。二人の娘には、父がどんな人であるかを知りながら、成長してもらいたいのです。
My husband and I have two very young daughters. Our baby girl was only three weeks old when Kenji left. I hope our oldest daughter, who is just two, will get to see her father again. I want them both to grow up knowing their father.
夫は善良で正直な人間です。シリアに赴いたのも、苦しむ人びとの困窮した姿を伝えるためでした。健二は、湯川遥菜さんの状況も確認するつもりでおりました。その遥菜さんが亡くなり、私は深い悲しみに包まれました。そしてご家族の皆様に思いを馳せました。皆様がどれだけつらい思いをされているか、私には痛いほどわかるからです。
My husband is a good and honest man who went to Syria to show the plight of those who suffer. I believe that Kenji may have also been trying to find out about Haruna Yukawa’s situation. I was extremely saddened by the death of Haruna and my thoughts go out to his family. I know all too well what they are going through.
健二がトラブルに巻き込まれたことを私が知ったのは、12月2日のことでした。健二を拘束したグループからメールを受け取ったのです。
I became aware that Kenji was in trouble on 2 December when I received an email from the group holding Kenji.
湯川遥菜さんと健二の身代金として二億ドルが要求された動画を見たのは、1月20日でした。それ以来、私はグループと何回かメールをやりとりし、彼の命を救おうと必死で戦い続けました。
On 20 January I saw the video demand for $200m for the lives of Haruna Yukawa and Kenji. Since then, there have been several emails between the group and me as I have fought to save his life.
過去20時間に及ぶやりとりの中で、犯人グループは私宛に、最新で最後の要求と見られる次のような文章をメールで送ってきました。
In the past 20 hours the kidnappers have sent me what appears to be their latest and final demand:
「リンコ、このメッセージを世界のメディアに対して公開し、暴露しろ。さもなければ、次に殺されるのは健二だ。」
"29日木曜の日没までに、健二との交換のためサジダ(リシャウィ死刑囚)がトルコ国境付近に現れない場合、ヨルダン人パイロットを即座に殺す。"
Rinko,
YOU MUST PUBLICISE AND EXPOSE THIS MESSAGE TO THE WORLD MEDIA NOW! OTHERWISE KENJI WILL BE NEXT!
If Sajida is not on the Turkish border ready for the exchange for Kenji by Thursday 29th Jan at sunset, The Jordanian pilot will be executed immediately!
恐らく、これが健二の最後のチャンスとなるでしょう。健二を解放し、ヨルダン人パイロットの命を救うには、あと数時間しかありません。二人の運命は、ヨルダン政府と日本政府に委ねられています。どうかそのことをご理解ください。
I fear that this is the last chance for my husband and we now have only a few hours left to secure his release and the life of Lt. Mu’ath al-Kaseasbeh. I beg the Jordanian and Japanese Government to understand that the fates of both men are in their hands.
両国政府の懸命な努力に感謝しております。ヨルダンと日本の人々が示してくださった慈しみの心にも感謝しております。私は子供のころ、家族とヨルダンに住み、12歳になるまでアンマンの学校に通っていました。だから、私にはヨルダンとヨルダンの人々に、特別な感情と思い入れがあります。
I thank the Governments of Jordan and Japan for all their efforts. I thank the people of Jordan and Japan for their compassion. My family was based in Jordan when I was young, and I went to school in Amman until I was 12 years old, so I have great affection and fond memories of Jordan and its people.
最後に、過去三ヶ月にわたり私と娘たちを支えてくださった家族や友人、夫の同僚の皆様にも感謝しております。
夫とともにヨルダン人パイロットのムアーズ・カサースベさんの無事も祈っております。
リンコ
Lastly I (thank my family, friends and Kenji’s colleges for the support they have shown my daughters and me over the last 3 months.
I pray for the lives of my husband and the Jordanian pilot Lt. Mu’ath al-Kaseasbeh.
Rinko
Retranslation by Office BALÉS
Source: (en)(ja) Twishort | Facebook
2015/01/26
緊急コラム:邦人人質殺害事件③ 故・湯川遥菜さんに捧ぐ #HarunaYukawa #KenjiGoto #ISIS
故・湯川遥菜さんに捧ぐ
心あるジャーナリストは官房長官、外務大臣、或いは総理大臣に、機会のある時にこう尋ねてみるといい。
「政府として把握している湯川さんの死亡推定時刻は何年何月何日の何時何分頃なのでしょう」と。遺族に死亡日時も伝えられないのでは、政府としての面目が立たないのではないか」と。
湯川氏が14年の8月時点で交渉決裂により殺害されていたのか、それともそれから少し生き延びて、でも後藤氏と捕虜として再会した前後に殺害されたのかは、現存する情報からでは把握できない。ただし、あの脅迫動画の”前に”殺害されていただろうことは確かだ。それがいつかは、脅迫を起点にするとそれほど重要ではない。
思えば湯川氏も数奇な人生を辿った。
というより、自らの選択で数奇な人生を選んできた。
海外のメディアでも繰り返し登場するのは、湯川氏が性転換を図ってみたり、自殺を試みたり(未遂で終わったのは家族による蘇生があってのことだったという)、名前を変えたりしてきた。そして、唯一自分の選択でなかった不幸が、奥様の病死だった。肺癌だったという。
彼を激戦地のシリアに赴かせたのは、彼なりの使命感だった。しかし実践経験の少ない彼にはどうしてもお守り訳が必要だった。そのお守り役を引き受けたのが、ベテラン戦場ジャーナリストの後藤氏だった。
NYタイムズのこの記事によると、後藤氏はよき師匠でありよき友人であったようだ。
湯川氏は必死に後藤氏について行き、イラクに侵入した時は後藤氏の助手という位置付けだったという。後藤氏からすれば、手のかかる、でもかわいい弟子というところだろうか。二十年来、ジャーナリストとして常に弱きを助けてきた後藤氏からすれば、危なっかしい湯川氏はかわいい、でもかけがえのない愛弟子だったんだろう。
記事によると、湯川氏はISISに捕まる以前、自由シリア軍FSAに捕まっていたという。後藤氏はこの時に初めて湯川氏を救援に行き、この時はこれに成功し、なんとしばらく湯川氏はFSAと行動を共にしたのだという。この時点で、湯川氏はISISの潜在敵になっていたのだ。そして湯川氏自身も、ISISを敵対視していた。
8月にISISに拘束された時、湯川氏はたしかに自由シリア軍と行動を共にしており、その捕虜として捕まった。つまり、一般の民間人ではなく、敵軍のスパイとして捕らえられたというISISの主張は事実だったのだ。しかし実践経験の乏しい湯川氏は、「敵」であるISISに追及を受け、そして語学力の無さも相俟って、自分に不利な証言ばかりしてしまう。
結果として、湯川氏は「怪しい自由シリア軍の側の人間」で、しかも武器を売っていた(売ろうとしていた)ということで、敵兵として処刑されたのだろう。この時点で、後藤氏が湯川氏と行動を共にしていたかは謎だが、後藤氏はその現場には居合わせなかったのだろう。
そして10月、再びシリアに戻ってきた後藤氏は、ISISに拘束され、湯川氏の死を知らされたのではないかと思う。それからISISは日本政府の出方をうかがっていて、決定的なきっかけとなるカイロでの安倍首相の声明を引き金に、脅迫行為を表面化させた─そんな、ところではないだろうか。
様々陰謀論はあるが、政府関与説も訊かれるが、湯川氏が殺害されていたというその事実が、政府にとってはいずれによ彼らは使い捨てでしかなかったことは見えてくる。シリアへの入国が政府関与のもとで行われたのであれ、自由意思で裏ルートで行われたのであれ、結果は同胞一人の死亡と、もう一人の生命の危機という現実に帰着する。
死して湯川氏は、米・英・仏の国家首脳から名指しでその死去を悼まれる存在となり、各国政府の公式声明の記録に残り、歴史に名を遺した。
不謹慎ながら、数奇な人生を送ってきた湯川氏にとって、もしかしたら彼は名誉に思っているのではないだろうか、と思ってしまう。
そういう風に納得して、彼の荒ぶる魂を鎮めたい。
心よりご冥福をお祈りいたします。
May your soul rest in peace.
Haruna Yukawa.
緊急コラム:邦人人質殺害事件② #ISIS 最高指導者バクダディの狙いは金ではなく、最高権力の継承と拡大 #HarunaYukawa #KenjiGoto #ISIS
追記:ISISが後藤氏との交換による奪還を目指すサジーダ・アル=リシャウィ(Sajida al-Rishawi)死刑囚の素性については、CNNが特集記事を組み、日本のパートナーである朝日が既に日本語版記事も発しているのでそこで彼女の持つ重要性が把握できる。ここではCNNの記事に沿って追記する。
リシャウィ死刑囚は05年のヨルダンホテル自爆テロ事件で自爆テロに成功して死亡したの首謀者の妻で、妻の方はテロに失敗し当局に拘束され、06年死刑を宣告された。しかしなぜか同年特赦がおり、死刑は執行されず、13年12月に再開されたが、彼女の番はまだ回ってきていないという状況にある。
リシャウィ死刑囚は06年に米軍の空爆により殺害されたアルカイダの最高指導者だったアブ・ムサブ・アル=ザルカウィ(Abu Musab al-Zarqawi)の”右腕だった”男の妹である可能性が高いと、ヨルダン副首相のマルアン・ムアシャー(Marwan Muasher)はCNNに語った。元米軍デルタフォース司令官のJ・リース中佐(Lt. Col. James Reese)によれば、その男は現ISIS最高指導者であるアブ・バクル・アル=バクダディ(Abu Bakr al-Baghdadi)の妹である可能性があると考えている。
2014年2月に完全に分裂するまで、アルカイダとISISは一心同体だった。ISISの前身は2004年に設立されたアルカイダ・イン・イラクなのだが、ISISと別の内部組織アル・ヌスラ戦線との間で内紛が激化し、ついにアルカイダに絶縁を宣言され、ISISはアルカイダから独立した別組織として生まれ変わった。
その指導者となったのが、アルカイダ・イン・イラクの創設者であり最高指導者のザルカウィの側近だった、バグダディ司令官だった。ザルカウィにアルカイダが支配されていた頃に、リシャウィはおそらくザルカウィの命令で自爆テロを実行させられた。しかし彼女はテロ決行当時、自爆装置のついたベルトを着用しておらず、また夫は彼女とは反対外のアイルで、自爆時には場所を離れるように忠告したらしい。
つまりザルカウィは彼女を殺すつもりだったが、彼女の夫は自分だけ自爆するつもりだった。おそらく、彼女の兄で副官の命、あるいは願いに従ったのだろう。つまり、今回の捕虜交換・妹の奪還は、バクダディにとって私怨以外の何物でもないが、同時にアルカイダから分離独立した自身の最高権力の掌握・継承を示す儀式のようなものなのだろう。
アルカイダ時代にザルカウィに強要された妹による自爆テロ。そして囚われの身となった妹。彼女を取り返すことこそが、ザルカウィに対する私怨を晴らすことであり、自らがザルカウィを超える指導者となったことを示すことにも繋がるのだろう。
だからこそ、13年8月に既に殺害していた湯川氏は当然ながら眼中になく、後藤氏を取引材料として死刑執行直前の妹を取り戻すこの作戦には、バクダディ司令官の並みならぬ意思が込められていると考えるのが賢明だ。ただ同時に、時間的制約があり、万が一死刑を止められなければ、その時取引材料としての後藤氏は価値をなくす。つまりリシャウィの存命中が、日本政府の有効交渉期間となる。
更にバグダディはこの作戦をなんとしても成功させたいため、譲歩に応じる可能性もある。問題はヨルダン側で、有志国軍を主導する米英軍も決してバクダディの要求に応えようとはしないだろう。そして日本政府はそのことを十分承知している筈だ。この一件で存在感を示せば、有志国軍に加わりやすくなる、という位に考えているかもしれない。ヨルダンにも恩を売れる。
こうした背景情報を日本政府も把握しているのだとすると、後藤氏の奪還はますます遠い現実のように思えてくる。が、しかし。政府に捕虜交換の意思が無いと思えるからこそ、同胞を憂う国民が自ら行動を起こすしかないのである。各国様々な思惑が渦巻く中で、今の安倍政権ほど信頼できない政権はないのだから。
以上
リシャウィ死刑囚は05年のヨルダンホテル自爆テロ事件で自爆テロに成功して死亡したの首謀者の妻で、妻の方はテロに失敗し当局に拘束され、06年死刑を宣告された。しかしなぜか同年特赦がおり、死刑は執行されず、13年12月に再開されたが、彼女の番はまだ回ってきていないという状況にある。
リシャウィ死刑囚は06年に米軍の空爆により殺害されたアルカイダの最高指導者だったアブ・ムサブ・アル=ザルカウィ(Abu Musab al-Zarqawi)の”右腕だった”男の妹である可能性が高いと、ヨルダン副首相のマルアン・ムアシャー(Marwan Muasher)はCNNに語った。元米軍デルタフォース司令官のJ・リース中佐(Lt. Col. James Reese)によれば、その男は現ISIS最高指導者であるアブ・バクル・アル=バクダディ(Abu Bakr al-Baghdadi)の妹である可能性があると考えている。
2014年2月に完全に分裂するまで、アルカイダとISISは一心同体だった。ISISの前身は2004年に設立されたアルカイダ・イン・イラクなのだが、ISISと別の内部組織アル・ヌスラ戦線との間で内紛が激化し、ついにアルカイダに絶縁を宣言され、ISISはアルカイダから独立した別組織として生まれ変わった。
その指導者となったのが、アルカイダ・イン・イラクの創設者であり最高指導者のザルカウィの側近だった、バグダディ司令官だった。ザルカウィにアルカイダが支配されていた頃に、リシャウィはおそらくザルカウィの命令で自爆テロを実行させられた。しかし彼女はテロ決行当時、自爆装置のついたベルトを着用しておらず、また夫は彼女とは反対外のアイルで、自爆時には場所を離れるように忠告したらしい。
つまりザルカウィは彼女を殺すつもりだったが、彼女の夫は自分だけ自爆するつもりだった。おそらく、彼女の兄で副官の命、あるいは願いに従ったのだろう。つまり、今回の捕虜交換・妹の奪還は、バクダディにとって私怨以外の何物でもないが、同時にアルカイダから分離独立した自身の最高権力の掌握・継承を示す儀式のようなものなのだろう。
アルカイダ時代にザルカウィに強要された妹による自爆テロ。そして囚われの身となった妹。彼女を取り返すことこそが、ザルカウィに対する私怨を晴らすことであり、自らがザルカウィを超える指導者となったことを示すことにも繋がるのだろう。
だからこそ、13年8月に既に殺害していた湯川氏は当然ながら眼中になく、後藤氏を取引材料として死刑執行直前の妹を取り戻すこの作戦には、バクダディ司令官の並みならぬ意思が込められていると考えるのが賢明だ。ただ同時に、時間的制約があり、万が一死刑を止められなければ、その時取引材料としての後藤氏は価値をなくす。つまりリシャウィの存命中が、日本政府の有効交渉期間となる。
更にバグダディはこの作戦をなんとしても成功させたいため、譲歩に応じる可能性もある。問題はヨルダン側で、有志国軍を主導する米英軍も決してバクダディの要求に応えようとはしないだろう。そして日本政府はそのことを十分承知している筈だ。この一件で存在感を示せば、有志国軍に加わりやすくなる、という位に考えているかもしれない。ヨルダンにも恩を売れる。
こうした背景情報を日本政府も把握しているのだとすると、後藤氏の奪還はますます遠い現実のように思えてくる。が、しかし。政府に捕虜交換の意思が無いと思えるからこそ、同胞を憂う国民が自ら行動を起こすしかないのである。各国様々な思惑が渦巻く中で、今の安倍政権ほど信頼できない政権はないのだから。
以上
2014/12/09
#総選挙2014 今年最後の選挙は、十人十色の『MY争点』で"実感"を一票に代える"手前都合選挙"で丁度いい。 だから、 #投票に行こう
やさしさに欠けるこの社会に
必要なのは、思いやりのある政策。
血の通わないアベノミクスに、
私は『NO』を突きつける。
何度も主張しているが、今回の選挙は「政権都合の選挙」。だが選挙の主役・主賓はあくまで有権者である私たち国民。そして今回の「政権都合の選挙」こそ、私たちが「国民都合」にしてよい選挙といえる。言い換えれば、「等身大の選挙」ともいえる。
等身大のリアルな生活に「アベノミクス」を落とし込んだ時、それは自分の身近にどんな変化を及ぼしているだろうか。そしてアベノミクスを推進する現政権が立ち上がってから、自分で感じる社会の雰囲気の変化はどんなものだろうか。それに対して、『YES/NO』を選択する。そういう自分都合の選挙でよいと思う。
手前勝手な『MY争点』で丁度いい
社会経済に疎い人でも、アベノミクスが2年間で殆ど効果を示してこなかったことは、「実感」としてわかることだと思う。この実感が大事。選挙は本来、国民が実感していることを元に、一人ひとりがその実感を投票に反映する代替行動でしかない。だから感覚で投票してよいのだ。その総合が民意なのだから。
山崎さんの記事は、これまで私もなかなか言語化できなかったことを形にしてくれた。おかげで見えてきた。自分がなぜ「アベノミクス」が嫌なのか。現政権が「嫌い」なのか。それは現政権がこの国が、私たちが、どういう国に、社会になっていくかについて、不安しか与えてこなかったからだ。
現政権は、虚構や空論はもう沢山なのに、凝りもせずにそれしか主張しない。メディアを取り込んで癒着して、総動員で虚構や空論をまったく本来とは違う形で「見える化」して茶の間に届ける。一体どれだけ国民を馬鹿にしているんだろう。その虚構を見透かせば、不安は増すばかりなのに。
アベノミクスの本当の効果なんて、経済紙を理解できる人でなければ「実感」できない。政治家や御用学者はしきりに数字を出して効果を喧伝するけど、そんなもの本当は理論の範疇でしかない。
だから、アベノミクスの具体的に効果を検討して判断するなんて芸当、私たち一般国民にはできっこないし、する必要もない。そうしなければならないと、思う必要もない。それがまず心理的なトラップだと思ったほうがいい。「こうでなければならない」選挙なんてものがあれば、「自由な選択」は存在しなくなる。
選挙をどう考えるかなんて、政府や政党やメディアに講釈されることじゃない。私たちが各々、勝手に考えて、勝手に決めて、投票すればいいだけのことだ。争点だって、別にメディアに決めてもらうことじゃない。『MY争点』のようなものを持って全然いい。ただこの選挙の争点らしい血の通わないアベノミクスは、象徴的だ。
だからこそ、『MY争点』としても十分検討に値する。アベノミクスって、とどのつまり何だろうと。そう考えてみれば、アベノミクスは、政府が何か大きなことをやって、「景気」というものを作り出して「経済」をうまく回すための秘策で、庶民の生活のことはあまり考えてないみたいだ位のことは感覚的にわかる。そこから「評価」すればいい。
十人十色、いろいろな「色」があっていい
主婦のあなた
政府の看板政策を「評価」するに当たって、様々立場があると思うが、たとえば主婦は、食費や光熱費が安くなったかとか、子どもの養育費の心配をせずに済んだとか、子育てがしやすいとか。そんな生活に密着した「実感」があると思う。その実感が有るか無いかで評価を決めてしまえばいい。
サラリーマンのあなた
たとえば会社勤めのサラリーマンは、賃金や待遇がよくなったとか、社内で色々な改革が実行されて仕事しやすくなったとか、気兼ねせずに休みやすくなったとか、女性がいきいきと仕事するようになったとか、アルバイトやパートの人と付き合いやすくなったとか、そんな実感があれば「評価」に加えるといい。
非正規労働者のあなた
アルバイトやパートの人、派遣労働者(私もそう)の人は、安心して一つの会社とで働き続けるようになったとか、仕事が見つけやすくなったとか、非正規雇用なのに働き先の待遇がよくなったとか、職場の自分に対する扱いが変わったとか、そういう変化の「実感」が有れば「評価」に加えればいい。
学生のあなた
学生の人も立派な有権者。大学卒業間近になればもう選挙権もある立派な社会人。だから、学生の人の「実感」も大事。苦学生はいつの世もいる。そういう人が、周りに増えたか減ったか。就職の壁が厚いと感じるか。学生が社会活動でいきいきしていると感じるかなど。そういう「実感」が有れば、「評価」すればいい。
活動家のあなた
私は"元"活動家でもあるから、社会活動している人たちの立場も気になる。活動がしやすくなったか。助成金が得られやすくなったか。活動の制約が減ったか。周囲の理解が増したか、等。安心して活動できる裾野が広がったかどうかを「評価」すればいい。
クリエイティブなあなた
クリエイティブな職業に就く人だって、仕事がしやすくなったか、しづらくなったか。表現に制約が増えたか、減ったか。自分の分野で周囲で仕事が減ったか増えたか等の「実感」が有れば、それを「評価」すればいい。
医療に従事するあなた
医療に従事する人は、ともすれば組織票に縛られるのかもしれないけど、看護師や看護婦、医師、病院事務をやってる人だって、保険の適用の在り方や、補充人員に対する体制、仕事のしやすさ、気楽さなどの面での「変化」を「実感」していれば、それを「評価」に反映すればいい。
飲食に関わるあなた
飲食業を営んだり飲食に携わる人は、間近で人の消費傾向を見るだろうし、食材の価格や、市場の動向、その人件費への影響、ひいては職場での待遇やモラルなどに何か「実感」を感じるところはあるだろう。それを「評価」すればいい。
サービスに関わるあなた
飲食といえばサービス業だけど、ではホテルや旅行業者、旅館経営者とかが実感する「お客様の財布の紐のゆるみ具合」はどうかとか、大盤振る舞いする客が増えたとか(同時に金に物を言わせる横暴な客も増えたとか)、景気に敏感な業界ならでのは「実感」が有るだろう。それを「評価」すればいい。
たったこれだけの例で全部を網羅できたわけではないけど、このようにそれぞれの立場に応じて「実感」も十人十色になるのは当然。それが多様かつ「総合的な評価」としての民意を投票数ではっきり形にする。これが「国民都合」、もっといえば「手前都合」の選挙だと思えばいい。そして、それでいいのだ。
一言で括れないあなた(私)
この選挙では、まさに国民が一丸となって十人十色を出し合えばいい。その色が混然となったのが、いまの「この国の色」なのだから。私は自身の様々な立場から自分の「色」を投票という代替行動によって出す。皆さんも様々な立場から、この選挙の争点といわれるアベノミクスに自分なりの「評価」をして、「色」を出せばいい。
私は派遣社員であり、翻訳通訳者であり、コンサルタントであり、NGO役員であり、元議員秘書であり、現状のこの国で子孫を増やしたくない立場から、アベノミクスに象徴される政府の血の通わない政策に対7する等身大の総合評価として、この選挙で明確な『NO』を突きつける。
あなたはどうしますか?
自分の「色」を出しましょう。
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