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2012/02/26

脱原発:個人で出来る効果的な一斉行動―「メガバンクの口座解約」



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人が作り上げたもので、人に作り変えられないものはない
昨年11月、アメリカのOccupierの間で「99%のカリスマ」と呼ばれるグレン・グリーンワルド氏の講演会に行く機会に恵まれた。そこで聞いたある言葉が、私を突き動かした。

「人が作り上げたもので、人に作り変えられないものはない」

その通りだ。現在ある磐石かに見える体制も普遍のものではない。そして、その体制を変える手段はある。それを Occupy運動を支持するハッカー集団のアノニマスは、世界の市民に呼びかけていた。


自分たちだけのことを考えてもいい。
自分たちのために行動すべきときがきている。
さあ、あなたならどうする?と。

私は滞在中に現地口座を全て解約した。

以下は、当時現地で呟いた内容をまとめたものをブログ用に再編したものである。


誰もが参画できる行動

グリーンワルド氏は、「何故Occupy 運動に期待するのか」という聴衆からの問いに対して冒頭にあるように答えた。社会正義の二層構造も、所詮は人が作り上げたもの。人に変えられない筈も、壊せない筈もないということ。

問題は、「変え方」あるいは「壊し方」だろう。ここで私は、従来の革命のように完膚無きまでに叩き壊す方法よりも、ビルの倒壊を誘い込む「計画爆破」に近い壊し方が最も効果的で、付随的被害が少ないのではないかと考える。

昔、三田工業のCMであっただろう。あれだ。


この「計画爆破」は、ピンポイントで構造体の適所に爆薬を仕掛ければ、実に効果的にかつ最小限の労力で巨大なビルを倒壊させることが可能。これを、「体制」という構造を倒壊させる戦術として考えると、では構造体の最も脆弱なポイントはどこか、ということになってくる。アノニマスは、そこを突いた。

昨年11月に世界規模での実行を求められた「銀行口座一斉解約」行動がそれだった。(当日の記録
日本でも同様の提案が脱原発ポスター展でなされた、それが提案④だ。



これら「1%」の体制を支えているのは、我々「99%」の預金。これはとくに預金率の高い日本で言えること。
実際、預金率が極端に低いアメリカではこの戦術はあまり意味を持たないとすら思う。

けれども世界的にも高い預金率を誇る日本で、これほど効果のある戦術はないだろう。国民にとって害でしかない産業を支える金融界の資金源を、我々の力で止めることができるわけなのだから。そしてこれは完全に合法で、単に「消費者行動」としか形容できないこと。仮に集団で一斉に行ったとしても、違法とはならない。

アメリカでは、この「口座一斉解約」行動のために、 Occupy運動に参道するユニオン系の銀行が口座の転送の受け皿となっていた。残念ながら、日本では受け皿になる独立系金融機関は名乗りを上げていなかった。が、一行だけ毛色のまるで違う金融機関が存在する。城南信用金庫だ。

個人の力の集合で“体制”に致命的打撃を


日本ではまだ、Occupy 運動は大きな潮流とはなっていない。しかし根底にあることは同じ。
脱原発も反TPPもOccupy運動も「少数による多数の支配をやめさせようとするもの」であることに変わりはない。
ここに、日本の反体制=反原発運動と Occupy が連動できる素地がある。

日本で100万人、いや10万人でも、一斉に預金引き出しを行ったらどうなるだろうか。日本は預金率が高いだけでなく、一人当たりの預金額も、世界的に見ても高い部類に入る。1世帯あたり1,000万以上の預金を10万人が引き出したらどうなるだろうか。

この力、実感できるだろうか

無力と感じる現代社会でも、個人の力が合わさることでとてつもない力で巨悪に立ち向かうことは可能だ。グリーンワルド氏の言う通り、「人が作るもので人に変えられない・壊せないものはない」。

ならば、壊してみようではないか。個人の力の集合で!

預金は私たちの個人資産、どう使おうが勝手。いつ引きだそうが、「お客様という神様」の私たちに銀行は何も言えない。完全に合法的な行動で、「計画爆破」を起こして体制を崩壊に招くほどの致命的ダメージを与えられるとしたら、その機会があるとしたら、行動を起こさないだろうか?

尚、実際に行動するといっても、本当に集団で銀行に押し掛けて「我々は消費者の権利を行使する!引き出しに応じろ!」みたいに動くのは逆効果であるばかりでなく、意味がない。騒げば当局は動く口実を得るし、実際ニューヨークでは24名が覆面警察官に待ち伏せに遭い逮捕されている。



いまや警察国家となり臨戦態勢にあるアメリカでは、それなりの実質的リスクが伴う行動でもあるということだ。

粛々と、個人個人の都合で、いつも行く銀行に行って、引き出し・解約手続きをすればよい。実に簡単なこと。そして、大勢の人間がやればやるほど、その効果は劇的に上がる。まさに体制という構造体は、「立っていられなくなる」だろう。アノニマスが呼びかけたのは、このための行動だった。

日本でも、この行動には一定の効果が望めると思う。ただし、決めるのは、あなただ。

さあ、あなたならどうする?
いまTPPや原発等の体制側の方針に反対している人は、本当の敵は単なる「外圧」や「体制」でないことに気付かなければいけない。本当の敵は、彼らを永らえさせてきた私たちの無関心と無行動にある。せめていま、私たちは大きな関心を持った。次は、行動に示すことだ。その機会が訪れた。あらゆる媒体を通じて原発やTPPに「反対」の意思を声に出している人たちよ。あなたたちの次なる「具体的行動」は何か。声をあげるばかりでもない、デモに参加するだけでもない、「より具体的な行動」がとれるとしたら、あなたたちはどうするのか。決めるのは、あなただ。



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