合衆国の沖縄における
軍事的プレゼンスと
普天間基地問題
Emma
Chanlett-Avery
アジア問題担当スペシャリスト
Ian E.
Rinehart
アジア問題担当アナリスト
2012年8月3日
連邦議会調査局
連邦議会調査局
普天間基地へのMV-22“オスプレイ”輸送機の配備[1]
米軍は、はやければ2012年秋までにティルトローター型輸送機MV-22"オスプレイ"輸送機を海兵隊航空基地普天間飛行場に配備する意向だが、安全性への懸念から、地元の反発は必至である。オスプレイは7月下旬、海兵隊航空基地岩国飛行場に陸揚げされた。米軍が初めてオスプレイを普天間基地に配備する意向を示したのは、1992年の「海兵隊航空基地普天間飛行場マスタープラン」だった。1996年のSACO草案でもこの目標は繰り返されている。海兵隊は、普天間基地に配備中のCH-46E“シーナイト”輸送ヘリ24機を2014年までに24機のオスプレイと交替させる計画である。新型輸送機は、日本の領空の6つのルートを使用して訓練任務を実施する予定で、これには本州上空を数百回以上飛行することも含まれる。最新鋭の輸送機を沖縄に配備することで、とりわけ即応シナリオにおける第3海兵遠征軍III
MEFの運用能力が向上するといわれている。
日本の政治家や市民団体は、同機の安全実績からオスプレイを日本に導入することに反対している。2012年の始めにモロッコ及びフロリダで訓練飛行中に発生したオスプレイの墜落事故は、沖縄県民に、2004年8月に学校の校舎内に墜落した米軍ヘリの事故を思い起こさせた。[2]岩国基地が位置する山口県の知事は、安全上の懸念が解決されるまで、岩国にオスプレイを配備しないよう米軍に要請した。2012年7月1日、沖縄の仲井真知事は森本敏防衛大臣に対し、「(MV-22を配備する)計画は断固拒否する」と伝えた。[3]しかし日本政府は海兵隊に配備の中位を申し入れてはおらず、また地方政府はこれに干渉する権限をもたない。森元防衛相は米軍側による事故調査の全ての結果の提出を求めている。オスプレイは、先の2件の墜落事故以後も飛行禁止にはされておらず、合衆国内その他で飛行を続けている。
[3] “Okinawa Gov. Adamant on Osprey,” Daily Yomiuri, 2012年7月2日.
Source: The U.S. Military Presence in Okinawa and the Futenma Base Controversy, Congressional Research Service, 3 August 2012,
Source: The U.S. Military Presence in Okinawa and the Futenma Base Controversy, Congressional Research Service, 3 August 2012,
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